子供は選べない

 自分で食事を選ぶ、買う、作るということができるようになるのは、少なくても高校生くらいからでしょうか。

赤ん坊から中学生くらいまでは、大人が出してくれたものを口にすることが多いと思います。

そのときに、大人が「安いから」「楽だから」という理由で、農薬や食品添加物まみれのものを口にさせる。
これについてどう思いますか。


スタニスワフ・ヴィスピャンスキ 「花瓶とヘレンカ」 (1902)



稼ぎが少ないから仕方がない、仕事が忙しくて作ってやれない、様々な事情があると想像することは容易いです。

しかし、子供達は興味関心もそうですが、そもそも食べ物の作用、毒性に気がついてすらいません。

その状況下に於いて無頓着でいるというのは、様々な危険性をはらんでいます。

一昨年あたりに蜂蜜を食べさせて夭折してしまったという痛ましいニュースがありました。赤ん坊は、全くをもって抗いようがありません。


 給食の内容も子供は選ぶことができません。
給食は一度に大量に作ります。冷めても美味しくないといけません。
それを即座に解決してくれるのが、食品添加物です。

「給食は栄養士さんが健康に気を使ってバランスよく献立を立ててくれているから大丈夫。」

と、一概に鵜呑みにすることはできるのでしょうか。絶対に食品添加物や農薬、除草剤までに気を使って献立を立てているとは言えません。


あげればキリがありませんが、「安いから」「楽だから」という理由で食品を購入するだけ、他の食事については人任せというのは、あまりにも受け身だと思います。
食に関して無関心でいるのは、自分の命を、子供の命を繋いでいくことに無関心でいることと同じです。


 最近の研究では、食事とうつ病、糖尿病、癌、アレルギーなどの病気が密接に関係していることが益々分かってきました。

例えば、血糖値が急激に上昇することは、うつ病、糖尿病のリスクをともに上昇させます。うつ病だと、ハイになったあとに一気に落ち込むため、病状が悪化します。糖尿病は血糖値が上昇するほど、糖を分解しようとして病状が悪化します。
そのため、血糖値が急激に上がらない食事を採ることが望ましいのです。

具体的には、ぶどう糖果糖液糖や水あめのなどが入った添加物入りの食品や、精製された白い食パンよりかは、無添加の食品や精製されていない全粒粉パンのほうがいいとされています。


 癌に関しては、発色を良くするための添加物である亜硝酸ナトリウム(発色剤)が危険だと言われています。主にソーセージやハムなどに添加されていますが、食肉に含まれるアミンという物質と結びつき、ニトロソアミン類という発がん性物質に変化してしまいます。食べ過ぎなければ癌になるリスクはないと言われていますが、気を付けなければリスクは上がってしまいます。


 アレルギーに関しては、野菜や果物に含まれる残留農薬が関係していると言われています。体に適切に吸収されないため、拒否反応を起こす形で発症するのではないかとされています。


 このように、食事に気を付けなければ、知らないうちに添加物や農薬を体に取り込んでしまうのです。
幸い、私たちは食品を購入する、または育てることによって、添加物の有無や農薬の有無を選ぶことができます。
商品を手に取る時、「安いから」「楽だから」意外に、何を考えますか。




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